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2012.01.29

日本眼科手術学会 (1)

名古屋開催の日本眼科手術学会に一泊二日で行きました。主に聴いた講演は、白内障、外傷、眼瞼、そしてアジアでの国際医療協力。他の学会で名古屋に行った時は猛暑の日で、今回はかなり寒い日でした。移動の新幹線は滋賀県米原付近が真っ白の雪景色です。
 まずiPhoneの話。今回の学会で役に立ったのが学会予定表と抄録を見るiPhone, iPad用(とAndroidの)アプリ35th JSOS。 自分の見るセミナーにマークをつけて、曜日と時間と会場が確認できるので、ほぼ紙の抄録集の代用として使えて役立ちました。見るセミナーのタイトルは自分のiCalに転送されるという機能も良し。唯一の欠点は付録のグルメガイドに目次移動機能が欠けていて、約80ページの内容を指でセコセコとスクロールしないと進めないという部分でしたが、ごく小さな欠点ですので我慢しましょう。アプリはMICE One Corporationが制作している様子です。

聴いた講演のメモ。
 眼内レンズとフェイコマシンのアップデート。いろんな地方学会で聴いた事の断片的な情報が頭の中できちんとまとまりました。
 眼外傷のプライマリーケア。ガラス、金属、などのさまざまな外傷の症例を提示。かなり激しい症例があれこれ並んでいました。鋭い異物が飛んで入った場合と鈍的な物体が衝突した場合の違いを詳しく図解。交感性眼炎の事前説明も大事であると再確認。シード社虹彩付ソフトでの整容的用法も説明。
 ランチョンセミナーでの「白内障手術こだわり考」、は主に参天製薬眼内レンズに関連したレンズ透明度、CCC直径決定などなどの話。
 午後は筑波、大鹿教授の白内障全般の特別講演。10年前よりも人柄が柔らかくなったような印象。KKMレンズ(ケイ、ケツ、マク、で KKM)とか AOIメソッド(あんまり奥まで入れない)などの命名に会場から笑い。切開の工夫に関するいろいろな知見。
 眼科外眼部手術では、睫毛内反、眼瞼内反、の各種手術法の比較など。kakizaki法をつよくすすめる話。 結膜弛緩と結膜下のリンパ浮腫の話での京都府立医大、横井則彦生の話はためになりました。著書 先端技術が応える! 中高年の目の悩み (集英社新書) これは買わなくては。http://www.bk1.jp/product/03486824
 ほか、結膜の封入嚢胞 inclusion cystの 前眼部OCT画像なども参考になりました。結膜を切開して嚢胞ごと引っ張り出す動画紹介あり。
 愛媛大学宇野先生による翼状片手術(術後の再発率は4パーセント程度という発表だったか?) などなど。

国際医療協力での手術の現状と工夫、では、飽浦(あくら)先生ほかの発表。ネパール、バングラデシュでの話。ECCE 8mm切開無縫合、double hook extractionなど。同時に日本で手術する新人眼科医にもECCEを覚えて欲しいという話もあり。バングラデシュでの祈りの風景や点眼指導のむずかしさや風呂にあまり入らない人々の生活習慣、停電が多い事情や水道水の質が悪いことなどいろいろ報告が聞けました。

なお、学会日記の続編は (2)食べ物編、として書きます。

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