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2012.02.04

未聴CD短歌「尼の箱」

2ちゃんねるクラシック板で秀逸な短歌をみかけたので紹介します。スレッドは「さわやか未聴CDの山を見て人生の残り時間を考える」です。
Jsbach155cd

【元の短歌】
尼の箱
こじ開け見れば 遥かなる
昔に犬で ポチリし 盤かも
【現代語訳】
amazonで買った箱を開けて
中身を確かめると(クラシックCD)、
ずいぶん昔にHMVに購入したCDと
同じ物であったなあ。
【重要単語】
「尼」:通販業者amazon。
「犬」:通販業者HMV。かつてはHMVのトレードマークにビクター社と共通の蓄音機に向かう犬の姿が描かれていたため。
「ポチる」:購入する。特にネット通販で購入する際に購入決定ボタンをクリックする動作を「ポチる」と呼ぶ。語源は1970年代アニメ『ヤッターマン』の悪役、ボヤッキーがボタンを押す際のセリフから。
参考に「塔」:タワーレコード。
amazon, HMV, タワーレコードがクラシックCD通販での三大勢力。
「英尼」イギリスamazonや「仏尼」フランスamazonなどから個人輸入する強者もいる。
【時代背景】
21世紀に入ってクラシックCD販売の世界では廉価盤CDの50枚、100枚、150枚といった大型商品が低価格で販売される例が増えた。そこで、数百枚や数千枚という大量のCDを購入しても中身を十分聴かずに次のCDを買う人間が多数現れた。
この歌は、以前に買った商品と同一の物をまた買ってしまった、という悲しさを歌った物である。コレクターの陥りやすい失敗の例といえよう。ただし「同一」の言葉の解釈には諸説有り、
「収録曲もジャケットも同じもの」
「収録曲は同じだがジャケットが違う再発売の商品」
「収録曲は同じだがリマスターで音質を改善した商品」などが
考えられる。あえてリマスター前後の商品を両方とも購入する研究者もいる。
【関連単語】
この時代のクラシック音楽CD収集家のうち、未聴CDを愛するものを「ミチョラー」、未聴CDの積まれた山を「ミチョランマ」と呼ぶ。日本在住のミチョラー達の箱には円高を利用したイギリス、フランスからの輸入商品の箱も含まれる。山はCDのボックス、またはamazon段ボール箱、HMV段ボール箱などで構成され、なにかのきっかけで「なだれ」が起きるのも「ミチョランマ」の特徴である。また、関連単語「積みプラ」はプラモデル界での未開封コレクション。

この日記の過去の記事、「未聴CDの山を...」もあります。

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