インターネット界では「これこれのネットサービスは、基本が出会い系だから、ダメだ」という批判が根強く一部にあります。facebook, twitter, gree, mixi, モバゲー。みな批判を受けてます。
批判意見の中身は様々で、「出会い系のサービスは警察とか役所に警戒されるから成長しない」という企業安全志向派とか、「そもそもネットの出会い系は全部けしからん。取り締まれ」という保守派PTA派から、「顔写真や実名をのせるとトラブルの元、匿名IDなら許す」とかの実名表示の批判まで様々です。また「あの会社は出会い系サービスをやってる悪質会社!」と、単に相手を非難する材料で出会いサービスを話題に出す構図も見かけます。
一方、2007年から2011年に急成長したのがfacebookですけど、その中に「出会い系」的な要素が含まれていることは誰も否定できないと思います。ここまでfacebookが巨大になると出会い系否定論者も黙るしかありません。「これとこれの条件を満たせば出会い系だが…facebookは違う」という細かい理屈もあるかもしれませんが。
日本のグリーとかmixiも「出会い系ケシカラン」という批判を浴びつつがんばって運営を続けてますが、社会からの批判を適度に無視しながら頑張るのもネットサービス企業の大事な要素でしょうね。保守派PTA派の意見をまともにきいていたら、たぶんgreeと mixiと、 モバゲーDeNAの三社は今頃は倒産していたでしょう。三社倒産したら日本のネット広告はfacebookとGoogleがごっそりさらっていって日本の貿易収支も悪化していたかもしれません。
要するにネットのサービスから「出会い系」な要素は切り離せません。インターネット普及前1980年代のフランスのミニテルも使い方としては出会い系サイトが重要な役割でした。日本の古いパソコン通信NiftyServeで知り合って結婚したカップルも(ほんの少し)いました。 今更「ネット界から出会い系をみな取り締まれ」と言っても意味がないわけで、「どうやって年齢確認をするか、低年齢層の利用を制限するか、金銭のやりとりをどう監視するか」「小中学生にどのようにネット利用の利点欠点を教えるか」という方法を前向きに論じる方がずっと現実的なんです。
実名匿名IDに関しては、僕は100パーセント実名でネットを使えという説には反対です。「このサイトでは実名出す、他のサイトでは匿名で、別のサイトではIDで利用」という使い分けが必要だと思いますしfacebook的な実名強制が強いサイトが優勢になるのも「人類にとって不便なネットの未来」につながる予感がします。仮にfacebook社が数年後にamazonや楽天やeBayを合併吸収して買い物履歴が全部facebookにわたされたら人類の暗黒時代になるでしょう。ええ少なくとも僕には暗黒がやってきますよ。ええ。
でもって今、僕がmixiやfacebookをよく使うかというとそうでもなくて、mixiもfacebookも「その中にいないと検索できない」いろんなメッセージとか写真が多く、あとで自分で検索がむずかしいので、結局twitterだけは使うけどmixiも放置、facebookも放置という使い方をしています。
(以下、2/7午前に追記。facebookが出会い系であるかどうか検討した記事を少々。「フェイスブックは最高の出会い…」の図解は面白い。 「(恋愛相談)facebookは出会い系のように…」は、mixiとfacebookでの実例で相談。 出会い系Navi.comでは、サイト表紙左の目次に、facebook, Skype, モバゲーなどを出会いに使えるかどうか検証記事いろいろあり。)
最近のコメント