最近広告が妙に多いメガネに「LEDや液晶画面の青色光をカットするメガネ」があります。ほとんど害がない青色光(ブルーライト)の恐怖を強調してメガネを売ってます。僕なりの結論を書くと「太陽光にも含まれてる青色光。何を今さら言うとんねん」です。または「青色光の害が気になるなら部屋の蛍光灯全部消してテレビ消して夜9時に寝ろ!」とか「そんなメガネわざわざ選ぶならテレビドラマ見るのやめなさい」としても良いでしょう。なぜなら、青色光は蛍光灯からもテレビ画面液晶からもバンバン出てるから。もちろん昼の太陽光にも含まれてます。これ大事。

(参考に蛍光灯のスペクトルはwikipedia 蛍光灯を参照。製品により多少増減あり。「380〜495nm」のブルーライト領域も出てます)
深夜労働でパソコンに向かう人ですか?メガネを変えても変えなくてもあれこれ病気になるに決まってます。夜更かしは万病の元。目だけが原因じゃありません。
あたかもパソコン画面とかスマートフォンだけが悪者だという風にムードをもりあげて、現代人の環境の恐怖みたいに青色光をもりあげて、「そんな悪者、ブルーライトからあなたを守るのがこのメガネですよ」と売りつけてるだけという印象です。
100パーセントがウソとはいいません。青色光をカットするメガネで多少は眼精疲労が減ったというデータもある。ちゃんと二重盲検法で統計もとってる。でも、眼精疲労へらすだけなら、残業減らすとかパソコン作業減らすとかいくらいでも他の方法があるんですよね。(液晶画面の下半分にカバーかけて面積減らすといいですよ!)あと、肝心な、網膜の病気、黄斑変性に青色光が影響与えているかどうか、これはまだまだ研究段階(白人に多くてアジア人に少ない病気ですが)。体内時計を狂わせるのがどうこうとか、そんなもの、昔から室内照明の蛍光灯だけでも十分狂ってますがな。
メガネの商品名はJINS PCだとかZoff PCだとか、ホヤ:キャリアカラーだとか、あれこれあります。各社いろいろ出ているので僕も全部は把握してません。
青色光の影響の研究自体は意義があります。ムダとは言えません。10年くらい研究したら黄斑変性の予防に役立つのかもしれない。例えばポテトチップスに含まれる発がん因子だとか、携帯電話の基地局電波と小児白血病の関連だとか、影響が小さそうでも長く追跡調査をすることには意味があります。ただしそういう地味な基礎研究をあっさり軽薄なメガネの商売のネタに使われるのはいやですね。
まとめ
(1)青色光は蛍光灯にも太陽光にも含まれている。
(2)メガネ以外で青色光暴露を避ける方法は多い。
(3)青色光の悪影響のうち眼精疲労はごくわずかな差。
(2015.5.15追記。もうひとつのスペクトルのグラフ。)蛍光灯と白色LED照明の波長比較・・・・(スペクトル)です。グラフの左側の短波長側(400 nmから500 nmあたり)がブルーライト部分で、蛍光灯からもブルーライトが出されていることがわかります。ブルーライトの害を気にする人は家庭内の蛍光灯をみなやめて白熱灯に変えるのがよいかもしれません。もちろん昼間はサングラス完全装備で。
(画像と本文は、まったく関係が無いことをここに固く誓います!)
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