「財布の中身は年齢×1000円が理想」という妙な説に出会いました。昭和の時代あたりの古い常識かなと感じます。「財布 年齢 1000円」で検索したら資料はたくさん見つかるけど、根拠が無い文章がほとんど。年齢かける1000円説を真に受けて70才で7万円も持ち歩いてたら確実にスリ、置き引きのカモですね。
(1). ナイロンガールズ記事
「財布の中身は年齢×...」.... タイトルに年齢×1000円と書きながらも結局、教えてgooの素人回答を並べただけ。
(2).
みんなは普段、財布にいくら入れている?goo 2010年記事。 ある種のアンケートで40人の回答を集めてるから「根拠」はいちおう並べてる。ただし回答はバラバラでした。
(3).
『 長財布のヒミツ』。この本の筆者「はづき虹映」さんの個人の意見と書いているから明快。『はづきさんは「財布の中に入れておく金額は、財布自体の値段を下回ってはいけません」と言います』とのこと。常識かどうかはともかく、はづき氏の意見はこうです、という紹介。
(4).
「2011年お財布にいくら入れていますか?」マイナビニュース記事。これは良い記事。700人にきいたアンケートだし、しかも金額だけでなく理由もたずねている。「多かった回答が10,000円以上〜30,000円未満。」このアンケート結果では年齢による差はあまり無いとのこと。
以上、資料4点。
たぶん財布の中身を決める要素としては、その国の治安、カードが使える店の多さ、週末にATMが使えるかどうか、が決め手になるとは思います。
「NY滞在を百倍楽しくするコツ=お金について」記事を見ると個人の感想ですが「ここNYでもビリオネアでさえお財布に200ドルも現金があれば十分」との意見。また
旅行者のためのニューヨーク安全情報記事では「ナビは100ドル程度を、持ち歩くことはありますが、(中略) お札の束を、買い物をする際などに見られると危険...」との意見。おそらく犯罪の多い米国大都市だと200ドルで十分でしょう。
日本では1980年代あたりだと確かにクレジットカード受け入れる店が少なかったとか銀行からの預金引き出しが土曜日曜に使えなかったという環境なので財布なり自宅の貴重品入れに10万円程度の蓄えを持っていた人もいた気がします。(1980年代後半には銀行ATM土曜は動いていたかも)1990年代にはカード可能な店も増えたし銀行ATM稼働時間帯も伸びた。
そして日本での現金の必要性がぐっと減ったのはコンビニATM。きっと。
wikipedia 記事「コンビニATM」を見ると1998-2000年前後でコンビニATMが広がったと書かれているし、その時代で財布の現金の必要性は減りました。21世紀になるあたりで日本ではコンビニATMが一気に普及。「財布に万札たくさん持っている奴がエライ」という価値観の残る業界とか年齢層、というのもたまに出会いますけど、そういう人たちに防犯の大切さを説明しても聞いてくれないですからね。
ということで今日の荒っぽい結論は「年齢×1000円も財布に入れるのは20世紀でやめときなさい」としておきます。
最近のコメント