見知らぬ人と話を交わすのはどの程度危険なのか、の話です。 ポケモンGOが日本配信が間近なので「米国人同士ならポケモンGOのプレイヤー同士で話が盛り上がるだろうけど日本でどうなるだろうね?」という意見を見かけました。この機会に「見知らぬ人、初対面の人と話をするのはどの程度危険か」というテーマが注目されそうです。ここでは性別は無視して書いておきます。
昔から疑問ですが犯罪から身を守るのに「見知らぬ人と話をしない」のはどの程度効き目があるでしょうか?小学校の指導で見知らぬ人と話を交わすなと耳にした人も多いでしょう。これは5歳や10歳の小学生には効き目があるかもしれません。でも高校生大学生、社会人がこの方針を守っていて良いことがあるでしょうか。相手が他人だからトイレの場所も尋ねない、行列の最後がどこにあるのかも会話しない、というのは身を守るのに役立つでしょうか?
6歳の子供に対して大人相手にしゃべるなという指導は誘拐のチャンスを与えないという狙いがあります。フルネームや住居を詳しく教えると犯罪者にヒントを与えすぎでしょう。でも10歳を過ぎたなら、相手に教えて良いことと良くない事を徐々に区別できます。
じゃあどうやってサギ、強盗、誘拐、ひったくり、から身を守るのか。それは僕は「昨日まで他人だった相手と、今、話を進める過程で相手の真意をつかむ」方法をつかむのが現実的だと感じます。言い換えると相手に対して「ここまでは自分の中身を見せて良い相手だ」とランク付けをすることです。
時代の変化もあるけど、21世紀、ネット上で他人同士が短時間で情報をやり取りする時代なのに「あなたは昨日まで他人だったから私の情報を一切教えませんよ」「あなたとは3回顔を合わせたけど携帯番号は絶対教えません」という姿勢をとり続けるのは短所ばかりです。ネットのオークションやTwitterでのオフラインミーティング、facebook上でのグループのイベントなどなど「初対面の人間と顔を合わせて何かを共同作業する」場面は増えていく一方ですから、他人と話を交わさない方法よりも、話を交わしつつ相手の信用度を確かめるという方法に頭を切り替える必要があると感じます。
なお参考にサンフランシスコ郊外からの報告
「Pokemon GO が、米国の夕方の公園の風景を一変させていた」は本文中で「そして、老若男女がスマホを見せ合いながら、情報交換をし、自然に会話が生まれている風景がそこにありました。 」とありました。記事の筆者 松村太郎 氏がスマートフォン全般やSNS全般に賛同する立場という事を割り引いても、日本より犯罪発生率の高い米国で、一つのゲームをテーマに他人同士が会話をしても社会的なトラブルが多発はしていないという一つの例です。
なお「親戚だから安心」という考え方が間違っている根拠は、殺人事件加害者のほぼ半数が親族であるという統計もあります。法務省、
法務総合研究所研究部報告50「殺人事件の動向」第8ページ(s54--h23)(1979-2011)などです。ここ30年、犯人の8割が「親族 または被害者と面識あり」です。誘拐、ひったくり、殺人を防ぐにはまず顔見知りに人間にも警戒が必要という事です。
写真は今日の弁当です。焼きそば、ほうれん草、トマト、卵焼き。
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