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2016.11.04

2016臨床眼科学会11/4

2日目の金曜日も京都は良い天気でした。

20161104kyoto

◎ 2日目モーニングセミナーで次世代眼科診療の話。
世話人は京都府立医大木下先生。演者は若手の数名で、大風呂敷を広げすぎという話も一部にあったけど、20年後30年後に目指すのはこういう治療だ、との内容。手術中の、リアルタイムで色調補正した網膜を見ながらの網膜手術、や断面図と同時表示した網膜手術など。遺伝子の話も少々。
◎ シンポジウム8の糖尿病黄斑浮腫への併用療法、  、、、10時からの招待公演は緑内障治療。英国の教授? なぜか大きな象がトランポリンで跳ねるCG動画が妙に印象に残る。
◎ 昼はセミナー「緑内障進行の評価方法と治療」に出席しました。演者は大久保 真司医師と井上賢治医師でOCTでの進行評価と視野検査での進行評価。
(1) OCTの進行評価は意外にも3ヶ月ごとのOCTで検査をすると細かい部分で3ヶ月ごとに画像変化が見られるという発見。ただしOCT付属の標準的な解析ソフトではその微小な変化は数字に出てこないという範囲です。
(2) 視野検査。 緑内障での視野検査をする頻度(年に何回か)は、これまで自分で迷っていましたが、今回のセミナーで指針がわかってきました。根拠にする論文は2008年 Practical recommendations for measuring rates of visual field change in glaucoma / B C Chauhan, 2008 と、同じ筆者の2011年の How Many Visual Fields Are Enough? B.C. Chauhan の二つ。基本は視野の程度が落ち着いている症例ならば年に2回というペースで良さそうですが、2008年 の論文はそこまで言い切っておらず、年3回の視野検査でも視野進行が発見されるまで2年程度はかかっている、という統計を示しています。 もちろん中心30度の検査だけを繰り返すだけではダメで必要に応じて中心10度の精密な視野も必要になります。

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