ジェフベックJeff Beck 広島公演レビューです。旧郵便貯金ホール今の上野学園ホールでの開催。
行ってみて大満足。シャープなドラムスとベースの支え。昔からの荒々しいプレイがそのまま残るジェフベック本人のプレイ。荒いけどうまい。見事。衰えを感じません。男性ボーカルは始めの2曲くらいはやや声が出てない感じだったけど、途中から本調子。ブルースをドロドロと歌うのが似合うタイプかな。女性ボーカルが予想以上に良かった。これはジェフベックの曲調ともよく合う感じ。あと女性ベーシストが時々歌うコーラスはかなり正確でしっかりしてました。
僕はコンサート全部ギターだけでもいいと思うのだけど多分歌モノなしでは商業的に難しいんだろうなと勝手に想像してます。で、アンコールのビートルズ曲 a day in the life も見事でした。僕は普段英国と米国の音楽の違いを気にしなかったけど、こうして今 ビートルズ、プロデューサー george martin, Jeff Beck の三者のつながりを意識すると彼らなりに英国音楽へのこだわりがあるのかもしれません。歌が入るものでは、superstition が聴けたのが嬉しかったです。
上野学園ホール会場での客層は男性8割か9割。40-60代の人間が中心という感じ。きっと1970年代当時のギター少年が多いんだろうなあ。1970年代に大ヒットしたジェフベックなのでやはり音楽と共に当時のあれこれが思い出されますがblow by blow, wired の二つのアルバムは当時の30cmの大きさのジャケット写真が強烈な印象です。ギター界にガツンと新しいモノを切り開いた偉大な人です。で、当時の僕はジェフベックは好きだけど、スタンリークラークや BBA (Beck, Bogert & Appice)はあまり好きになれなかったのは、どうも僕の感覚でジェフベックにある「下品さと繊細さの同居」がスタンリークラークにはどうも足りないな、カーマインアピスのドラムスも荒すぎるな、というのが理由だと思っています。当時は他にも好き嫌いの理由があっただろうけど。ベックのギターの音色はアマチュアギタリストからさほど評判が良くないのですが、プレイする内容は間の取り方や、時折挟むハーモニクスの音色など、非常に繊細なものを感じます。
(以下はウドーの公式サイトからの 引用。今回の来日の「ロンダ・スミス(B)、ジョナサン・ジョセフ(Ds)、カーメン・ヴァンデンバーグ(G)、ロージー・ボーンズ(Vo)、ジミー・ホール(Vo)」)とのこと。(今回のメンバーに Tal Wilkenfeldがいなかったのは大変に残念)
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